「こころ理論」と「性こころ理論」は心理治療に必ず必要な革命的な理論である。

「こころ理論」と「性こころ理論」が分からないと心理治療の原理について知ることもできない。

　性(xes)とセックス(sex)を区分する理由は、ジェスとセックスは異なるからである。性こころと性心理にはたらくすべての性をジェスと言う。性こころは性無意識と性意識がはたらく。性認識は性無意識がはたらき、性情報と性傷を結合して性記憶する。そして性記憶にある性情報を性意識によって自覚して性表現する。性表現をする時の性的行動をセックスと言う。性こころと性心理においてはたらくすべてをジェスと言い、性表現のうち性的行動をセックスと言う。

　ジェスは性認識、性記憶、性表現の性心理によって性こころが心理と身体にはたらく。しかしセックスは性表現する時の性行動に限られている。そのためセックスはジェスの一部である。

　しかし現状はセックスのみが研究対象となっている。性行動をセックス心理と表現しているが、セックスには心理がない。セックス心理という言葉自体が間違っている。セックスには心理が存在しない。セックスは性表現の一つである性的行動である。

　セックスの方法と技法、愛撫の方法、セックスを楽しむ方法などのようなセックスに関する性情報がある。これをジェスの観点から解釈してみると、性情報は男に性傷を生成させ、性機能障害、心理障害、身体疾病を誘発する原因となる。「女にオルガスムを感じさせる十の方法」のような性情報は男の性機能障害、心理障害、身体的疾病を誘発する十の方法と同じだ。

　セックスに関する性情報は男に性傷を生成させる。したがって10個の性情報が流入されると10個の性傷が生じる。この時に1個の性情報に対して性傷がマイナス100だけ生成されるとすると、10個の性情報はマイナス1000の性傷を生成する。また、この性情報によってセックスをすると再び性認識されて性情報が流入されるので性傷は数千から数万倍に増幅する。

　このように「女にオルガスムを感じさせる十の方法」を教わったからといってセックスを楽しめるわけではない。ジェスの観点からは男の身体を壊す十の方法、男の性機能障害を発生させる十の方法、男の心理障害を誘発する十の方法なのだ。もし「セックスを楽しむ九九の方法」を教わると事態はより深刻になる。

　特に性傷は性欲を発生させるためより多くの性情報を求めるようになる。そのため様々な性情報を求め続ける。この場合、すべての性情報は性傷を誘発する。このようにセックスは心理ではなく性こころと性心理をはたらかせ心と身体に悪い影響を与える。

性こころは単独で作用するのではない。性こころと性心理は必ず心と心理が共にはたらく。性傷を治療できる原理が心と心理にある。

　セックスには心理がない。セックスは心理ではなく性表現の一つである。ところがセックスを良いものとして捉え研究し勉強する人たちがいる。男であれ女であれ、セックスを研究する人は性機能障害、心理障害、身体疾病などと関連性が高い。

　ウェブサイトやブログなど、インターネット上にセックスに関する書き込みをする人、セックスに関する情報を提供する人、セックスを楽しむ方法を教える人、セックスの技法について語る人、セックスに関する瞑想やヨガをする人、性教育をする人が多い。また、これを学び勉強しようとしたり求める人も多い。

　セックスに晒されている男は性傷が非常に大きく、性機能障害である可能性が高い。性情報をたくさん知っているということは、その分性傷が多いという意味である。これは自分が性機能障害であるとひけらかしているようなものだ。

　従来の性機能障害を治療する方法は、性情報を流入させて性傷が大きくなるため、性機能障害はむしろ悪化する。もし性機能が一時的に良くなったとしても心理障害または身体疾病が悪化する。このように性情報として流入されてセックスとつながるために問題が生じる。

　性機能障害の治療法である身体刺激法、薬物療法、手術法、食事療法、民間療法はすべて性情報である。そのため性機能障害が治療されるよりはむしろ悪化する。すべてセックスと関連するからである。これはジェスを知らないまま、セックスを良いものとして認識することで発生する問題である。

ジェスとセックスは異なる。セックスはジェスではなく性表現である性行動の一部である。セックスを性と言ってはいけない。セックスは性機能障害、心理障害、身体疾病を誘発する性情報である。男がたくさんセックスをすればするほど性傷により体と心が壊れていく。

　しかしジェスセラピーによって性傷を治療する能力をつけると、いくら性情報がたくさんあっても自ら性傷を治療できるため、性機能障害、心理障害、身体疾病が治療される。つまりジェスセラピーは男性にとっては最高に幸福に生きていけるようする方法だと言える。

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