受刑者を取材するうちに恋に落ちた元記者の切なる愛

この動画は2020年12月21日のイギリスのガーディアンとアメリカのニューヨークタイムズの記事を基に製作されました。記事の内容は2015年アメリカのブルームバーグの元記者、クリスティー・スマイス氏(37)はマーティン・シュクレリ氏が証券詐欺事件で逮捕された際、その報道に携わり、2018年に刑が確定するまでシュクレリ受刑者の裁判を傍聴し続け、その後、収監中のシュクレリ受刑者との面会に通う中で、彼を愛するようになり、その後ブルームバーグを退職し、夫と離婚をしたそうです。そして出所するまで彼を待つという内容の記事でした。

この記事と同じような出来事は私たちのまわりでもしばしばあります。不倫をあたかも切なる愛のように語っている全世界に人々に関係依存である不倫がどれほど恐ろしいものなのかについて知っていただきたいと思います。

記事では元女性記者は詐欺師と恋に落ちて会社を辞め夫と離婚したそうです。多くの人がこの記事を見て恋に落ちたという事実について考えるでしょうが、彼女の心理状態については誰も関心がありません。ここで重要なことは離婚をしていない状態で不倫をしたという事実です。全世界のに人々が不倫の原因を夫婦の問題、愛の問題、セックスの問題などプライベートな領域の問題だと認識して、不倫も愛だと考えるのはとても深刻な問題です。

実際に夫婦の問題、愛の問題、セックスの問題があったなら自ら、あるいは夫婦が一緒に問題を克服するために努力をすることが優先されるべきで、必要なら夫婦カウンセリングをとおして問題解決のために専門家の助けを借りるのも方法です。しかし努力をしても問題が解決できないなら自分の幸福のために離婚をすることは十分にあり得ることです。この記事の場合は問題解決のために努力をしたのか、していなかったのかは分かりませんが、離婚をしていない状態で不倫をして、それを愛だと言いながら離婚の理由が本当に愛する人に出会ったと考えるのはとても深刻です。

不倫する心理を分析すると、不倫の原因は急性の心理障害である関係依存です。女性の不倫の場合は、感情記憶障害と表現障害が同時に現れ、相手の関心に依存している状態です。つまり相手の男性が誰なのかは重要ではなく、その人が与える関心にのめり込んで、それが愛だと錯覚する現象です。しかし不倫が心理障害による関心依存であり、不倫には愛は存在しないということを多くの人が知らずにいます。日本心理教育では不倫の関係依存と外傷トラウマの治療を全世界の人々を対象に行っていますが、不倫は絶対に愛ではない心理障害の関係依存に過ぎません。

この記事の女性記者は関係依存の対象が重要ではなく対象の関心が重要であり、自分が関係依存だということを認識できず、不倫を愛だと確信して退職して離婚もしました。関係依存の人たちの場合、道徳、常識、論理、人間関係、家族、客観性などに欠けており、唯一自分の歪んだ考えだけが正しいと確信をもっているので、一般の人たちが見たときは理解に苦しむ部分がたくさんあります。しかし関係依存の人たちが話す不倫は愛であるということが事実だと考える人もたくさんいるので、不倫の原因を夫婦問題、愛の問題、セックスの問題だと原因を転嫁して不倫を正当化せざるを得ない事態が発生するのです。

正確な原因を知らないから何が問題なのかも知らずに、真実を探る必要もなくなります。愛とは崇高で素晴らしいものです。不倫が愛でありロマンスであるのなら、不倫を他の人にも勧めて、自分も不倫のために努力をして、自分の配偶者や子どもたちにも不倫を勧めても良いのではないのでしょか。しかし現実は自分は不倫をしても配偶者や子どもに不倫を勧めることができる人はいません。このように単純に考えても矛盾しているのです。

この記事の女性記者の場合は、ストックホルム症候群のような現象として心理障害の関係依存の典型的な姿です。不倫の正確な原因を知る人がいないために、様々な弊害がもたらされているということを忘れないでください。